自分用メモ。ネタバレ含む。粗筋考察ありません。

'96 (2018), Jaanu (2020)

2023.04.20/JAIHO

1996年の恋から20年後の同窓会での再会を描く切ない話。導入や回想はあるがメインストーリーはたった一夜。家庭の事情で何も告げず引っ越してしまったラーム(Vijay Sethupathi)は彼女を想い続けずっと独り身。ジャーヌ(Trisha)は彼を想いつつも家族のこともあり結婚して子供もいる。ハッピーエンドにならない設定でやるせない。

冒頭、美しい一人旅の映像。かわいい。(彼は心に彼女がいるけど私には何もなくてこれだなと気付いて一瞬虚無になった。しかも彼の仕事は旅行写真家だからね…)

彼はこれからもこうやって生きていくんだろうけど、彼女もずっと彼を想っているということが分かったら余計辛いようなそれとも糧になるのか(彼女も同様)ジャーヌがラームにあなたの子供が見たい、目や鼻が似ているか見たいと言うところ究極の愛を感じて泣いてしまった。炎でも互いに将来の家庭や子供の話をしているときにうわあああってなったけどこれツボなんだな。ちょっと考えれば上手くいっただろって最初は思うんだけど、お姉さんが駆け落ちしてるってことは恋愛結婚を許さない父で、その上お見合い結婚ができる間柄じゃないように見える。(詳しくないから定かではないが住む地域が遠いし経済格差があるように感じる)だからもし上手くやったとしても一緒になれない運命なのかな...

彼女のもの保管してたりずっと陰から追って様子を見ていたり、日本の概念で悪く言えばストーカーなんだけど、害してはいないしむしろ本当にストーカーしてる人を退治していたり守護神のよう。これが成立するのはインドならではだと思うので、ダンスやアクションがなく所謂インド映画らしいとは言えないかもしれないがインドじゃなきゃ撮れない映画だと思った。気持ち悪くならないのもVSPの為せる技というか。もう過去のものになって昇華されているとはいえまじでなんもしない聖人すぎてびっくり。ジャーヌもラームのこと聖人に例えていたし。お風呂入るの!?って驚愕しちゃった、本当に信頼している。着替え複数用意する優しさよ。ラームがお祈りしていたジャーヌのネックレスは画像検索したところ既婚者であることを示すものらしい。結婚しているジャーヌの方がぐいぐい行ってて未練が見えるところが面白い。多分ラームが結婚してないのと、絶対受け入れられないのを分かってるからそうなっちゃうんだろうな。また離れなきゃいけないのに髭剃らせたりシャツ奪ったり、わがままだなあと思うけど気持ちはわかる。シフトレバーもずるい。ラームはもじもじオロオロこそすれど揺らがないのは結婚式くらいでとっくに整理が付いてるからだろう。

表情や間の取り方や雰囲気作りが素晴らしい。この二人以外のキャスティングは考えられないなってくらい全てがぴったりハマっていた。警備員さんと何食べてんだろ?とかシャツにかけたインク何??とか分からないことがあるので見返したときに調べよう。(5/29見返して画像検索したり調べたりするものの判明せず)

何故かポルノグラフィティの横浜リリーを思い出した。

6/21 テルグリメイクのJaanuを見た。シャルワナンドさんとサマンタちゃん。エモいというより甘酸っぱいかわいい感じ。オリジナルに忠実だったけど演じる人で雰囲気変わるな〜 優劣をつけたいわけではないけどセードゥパティさんがラームにはまり役すぎたと思う。シャルワナンドさんはこの役をやるにはきりっとしすぎかな?もうちょういくたびれ感というかこじらせ感がほしい、、と最初は思ってたけどだんだん違和感なく。こちらはこちらで可愛かった。96には謎の現実感があってそれがエモさを醸し出してると思うんだけどこちらはそんなに入り込まずドライに見られる気がする。警備員さんと食べてるものの解像度が少し上がった。実を石で割って種を取り出し、壊さずに取れたと言っていたので、ナッツの一種かな〜

髪を切るシーンで挙げられる俳優の名前

96:ラジニ、カマル、ヴィジャイ、アジット、スーリヤ

96テルグ吹替:チランジーヴィ、バラクリシュナ、ナーガールジュナ、アッルアルジュン、マヘーシュ・バーブ

Jaanu:チル、パワン、マヘーシュ、NTR